PCSX2 v0.9.8 日本語版公式設定ガイド
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本公式ガイドの説明は長編にわたるので、avih氏 によるクイックスタートガイドが こちら に用意してあります(日本語訳)。クイックスタートガイドを読んでみても、いまいち理解できなかったり、様々な機能やオプションの特性をより詳しく知りたい場合は公式ガイドを参照してください Smile

公式ガイドではPCSX2を正しくセットアップする方法と、ゲームを実行させる為のアドバイス等の情報もあります。では、順を追って説明していきます:


1) 最新の PCSX2 v0.9.8 を こちら からダウンロードしましょう 。
2) PCSX2インストールパッケージはフルインストール、ウェブインストール、そしてバイナリの3種が用意されています。フルインストールパッケージは DirectX ウェブインストーラも付属。ウェブインストールパッケージの場合はDirectXインストーラをオプションで別にインターネットからダウンロードする事ができます。バイナリパッケージはプログラム本体とプラグインのみのパッケージです。適切なものが判らない場合はフルインストールパッケージ(full installer)をダウンロードしましょう。
3) インストーラをダウンロードしたら実行して下さい。バイナリをダウンロードされた方はアーカイブを開きフォルダに展開して下さい。(例:C:\PCSX2)
4) インストール先又は展開先のフォルダにある pcsx2-r4600.exe を実行してください。

Linuxユーザ向け
バイナリ(0.9.8リリースに対するバグが複数修正されています)を こちら 若しくはソースコードを グーグルコード からダウンロードして下さい。ソースからのコンパイルの仕方はLinux向けコンパイルガイド(英語) があります.
インストール必須のものリスト:「libasound2-dev」「libbz2-dev」「libgl1-mesa-dev」「libglew1.5-dev」「libglu1-mesa-dev」「libgtk2.0-dev」「libjpeg-dev」「libsdl1.2-dev」「libsoundtouch1-dev」「libsparsehash-dev」「libwxbase2.8-dev」「libwxgtk2.8-dev」「libx11-dev」「nvidia-cg-toolkit」「portaudio19-dev」「zlib1g-dev」。

Linuxで使われるプラグインリスト:「ZZOgl-pg 又は ZZOgl」「GSdx SDL」「SPU2-X」「ZeroSPU2」「OnePad」「Linuz Iso」「EFP Iso」「EFP Polling」。


目次
  1. プラグイン設定
  2. BIOS設定
  3. コア設定
  4. その他設定

PCSX2の設定


新バージョンのPCSX2は初回設定ウィザードが追加され、設定が容易にできるようになっています。まずはこちらを説明しましょう。

最初の画面では言語の選択があります。

「Select Language」ドロップダウンメニューから適切な言語を選んで下さい(本ガイドは便宜の為、言語を英語に設定したと仮定して説明します)。

PCSX2にはオートセーブ機能がついており、各種設定、メモリーカードや新規に作成したファイル等が保存されます。インストーラを使用した場合はドキュメントフォルダ、バイナリの場合は「pcsx2-r4600.exe」と同フォルダに保存されます。

次の画面ではプラグインの選択ができます。デフォルトで用意されているプラグインは全般的に互換性が高く処理も速いので、プラグインを変えたり設定を変更したりする前にきちんとそれらの機能を把握している必要があります。
こちらではプラグインフォルダの指定もできます。画面下部にある「use default setting」のチェックをはずし「Browse」でフォルダを指定して下さい。「Open In Explorer」は先に指定したフォルダをエクスプローラで
開けますので、正しく設定された事等を確認できます。

3つ目の画面ではBIOSのイメージファイルをリストから選択します。リストに何も無い場合はBIOSファイルを下記のフォルダにコピーする、若しくはBIOSファイルが格納されているフォルダを前の画面と同じく、
画面下部にある「use default setting」のチェックをはずし「Browse」でフォルダを指定して下さい。より詳しい情報は BIOS設定 を参照して下さい。
BIOSを選択しないとPCSX2は全く起動しませんので注意して下さい。「Finish」を押して初回設定ウィザードを終了して下さい。


いよいよPCSX2のGUI(グラフィカル ユーザ インタフェース)、メイン画面です。プラグインの変更や設定が行えます。
まずはプラグインの設定をして、それからエミュレータのコア設定に移りましょう。
メニューバーから「Config」=>「Plugin/BIOS selector」に行きPCSX2が使用するプラグインの選択と設定を行います。次のウィンドウが表示されます(クリックで拡大):

[Image: attachment.php?aid=30180]


Plugins(プラグイン)、BIOS、そして Folders(フォルダー)の3つのタブがあります。

「Plugins/BIOS Selector」のプラグインタブ:


まずは画面下部の「Use default setting」のチェックをはずし、PCSX2がプラグインを読み込むフォルダを設定する事ができます。「Browse」で指定して下さい。
画面左側にはそれぞれのプラグインがエミュレートしているコンポーネントを表示しています(GS、PAD、SPU2等)。中央にはプラグイン選択用のドロップダウンメニューが配置され、その右側には選択されたプラグインを設定する操作画面を開くボタン「Configure...」が設置されています。
プラグインを変更し、その設定をしたい場合はプラグインを選択後に「Apply」(適用)を押す事を忘れずに。この操作でエミュレータは新規に選択されたプラグインを読み込み、設定操作ができるようになります。

さて、プラグインを実際に設定してみましょう:


グラフィック:



まずはパソコンのビデオカードが対応するピクセルシェーダとDirectX(Windowsの場合のみ)のバージョンを確認しましょう。確認は こちら でできます。

とりあえずは2種のGSプラグインを使う事ができます:「GSdx v0.1.16」と「GSnull driver v0.1.0」

「GSdx v0.1.16」は Gabest氏による DirectX 9、DirectX 10/11 対応のプラグインです。最近は処理速度、画質共に大幅に改善されました。こちらを使うにはピクセルシェーダ2.0とSSE2対応CPUが必須要件となります。
また DirectX 10/11 モードは Windows Vista/7 の環境と DirectX 10対応ビデオカードが必要です。

「GSnull」はnullの名の通り映像出力をしないグラフィックプラグインです。これはデバッグ用に使われます。


GSdx v0.1.16 を選び「Configure」を押しましょう

  • まず GSdx は SSE2、SSSE3、SSE4.1 3つのヴァージョンがあります。CPUがこれらの拡張命令セットに対応してる場合のみ適応する最高の設定をしてください。
    低速から高速は次の通り: SSE2、SSSE3、SSE4.1。
    AMDユーザの方へ: SSE3 と SSSE3 (Sが1つ多い) そして SSE4A と SSE4.1、は全く異なる技術なので混同しないように注意して下さい。無い場合は SSE2 を使いましょう。
    SSE2 対応CPU: ここでチェック
    SSSE3 対応CPU: ここでチェック
    SSE4.1 対応CPU: Intel Core 2 Duo Penryn シリーズ (E7xxx、E8xxx、Q9xxx モデル)、Intel Core i3、Intel Core i5、Intel Core i7、AMD Bulldozer/Bobcat。

  • DirectX 10/11 モードを使うには Windows Vista 若しくは Windows 7 に加えて DirectX10/11 対応ビデオカード が必要(グラフィック項目のリンクでチェックして下さい)です。

  • GSdx に置ける DirectX 10 及び DirectX 11 モードは今のところ処理速度と互換性に置いては全く同じです。ビデオカードが対応するDirectXによってDirectX 10若しくはDirectX 11どちらかのみが「自動認識されドロップダウンメニュに項目として表示される」という点だけが両者の違いです。

  • Renderer(レンダラ設定):グラフィックのレンダリング処理をどのようにするか選択できます。

    「Direct3D9 (Hardware)」を選択すると、GSdx はビデオカードの Direct3D 機能を利用しエミュレーション処理速度を著しくブーストします。

    「Direct3D10/11 (Hardware)」を選択すると(Vista/Windows 7 と DX10/11 ビデオカードを有した環境でのみ表示)、GSdx は Direct3D10/11 モードを使用します。通常では一番高速で互換性が他よりも高い事もあります。マシンスペックが対応しているならば特にお勧めです。

    「Direct3D9/10/11 (software)」を選択すると、GSdx はビデオカードの処理能力を利用せず、GSdx内蔵のソフトウェアレンダラーを使いCPUに処理を行わせます。この場合エミュレーション処理は著しく低下しますが、最高度の互換性を得る事ができます。Direct3D ハードウェア設定でグラフィックの不具合が発生した時等の為に推奨します。

    「SDL 1.3 (software)」を選択すると、GSdx は SDL library を使いソフトウェアレンダラで上記と同じ処理を行います。

    「Direct3D9 (null)」「Direct3D10/11 (null)」「Null (software)」「Null (null)」「SDL 1.3 Null」の何れかを選択すると、レンダリング処理は行われないので映像出力はありません。
    但し、これらのプラグインは劇的に処理速度が高いので、例えば音楽を聴きたい場合等に使ってください。

  • Interlacing(インターレース):None(無効)の他に6種のインターレース技術が選択できます。映像のブレの抑制や解消に役立ちます。
    それぞれのモードの括弧内に効果の特性又は欠点が記載されています。(例: blendモードではフレームレートが半分)
    ゲーム起動中でも「F5」キーでこれらのモードをサイクルできるので、最適なものを選んで下さい。

    Scaling Subsection(スケーリング設定区分):

    レンダラ設定でハードウェアモードを選択した場合のみ利用できます。レンダリングされるテキスチャー解像度を上げたりフィルタをかけたりする事によって、ゲームグラフィックの改善や改良の調整ができます。ネイティブ解像度以外の設定に変更する事は様々な不具合を引き起こす可能性があるという事に注意して下さい(小さなものから大きなものまで)。

  • D3D internal resolutions(D3D解像度):レンダリング解像度を選択、指定する事ができます。
    マシンスペックが十分に高ければ(特にビデオカード)、お気に入りのPS2ゲームも美麗な高解像度で楽しむ事ができます。
    メモ:解像度が高くなればなるほどプラグインはリソースを必要とするので、エミュレーション処理に影響して速度が低下する事があります。

  • Original PS2 Resolution - Native(PS2解像度):チェックを入れるとプラグインはPS2本来の解像度でレンダリングをします(カスタム解像度とスケーリングは設定できなくなります)

  • Scaling(スケーリング):解像度を指定したい場合は「Custom」を選択し下のボックス内に値を入力して下さい。2x~6x を選択するとゲーム本来の解像度を元に指定倍率でレンダリングをします。
    つまりゲーム本来の解像度が 640x320 の時 3x に指定すると 1920x960 でレンダリングをします(本来の3倍)。この手法を使うとカスタムで解像度を指定した時のアップスケール処理で発生する不具合を抑止する事ができます。
    現時点で大体のゲームやビデオカードでは x2 x3 設定をしても問題はありませんが、これを超えた設定は処理速度が非常に低下します。

  • Custom Resolution(カスタム解像度):スケーリングで「Custom」が選択されている時にレンダリングしたい解像度を任意の数値で入力できます。


    Hardware mode Subsection(ハードウェアモード設定区分):

    レンダラ設定でハードウェアモードを選択した場合のみ利用できます。パフォーマンスや画質を向上させたい場合に設定できる項目です。

  • Texture filtering(テキスチャフィルタリング):チェックの状態はチェック入り、灰色、チェック無しの3つがあります。
    チェック入りの時は画面内の2Dと3D全てがバイリニアフィルタリングされます。
    灰色の時は、PS2と同じようにフィルタリングがされます。ちなみに好ましい設定です。
    チェック無しの時はバイリニアフィルタは完全に無効となっています。画質は低下しますが、パワーの少ないビデオカードの負荷は和らぎます。

  • Logarithmic Z:ゲームのグラフィックが透けて見える時に役立つ事があります。32bit Z-buffer に対応しないビデオカードでのみ利用できます。

  • Allow 8-bit textures: レンダリング時の全てのテキスチャパレットを効率化させ、ビデオカードRAMの消費を抑えます。但し処理負荷が増えるのでグラフィックに不具合が発生する事もあります。オンとオフを切り替えて最適な設定を確認する事をお勧めします。

  • Alpha Correction (FBA):(DX9 モードのみ)DX9 特有のブレンド処理問題を修正したい時に有効して下さい。但し他の問題を誘発させる事もあるので注意。


    Software mode Subsection(ソフトウェアモード設定区分):

    レンダラ設定でソフトウェアモードを選択した場合のみ利用できます。レンダラの処理スレッド数の調整とソフトウェアAA(アンチエイリアス)の有無を設定できます。

  • Rendering threads(レンダリングスレッド数):ソフトウェアレンダリングを選択した場合のみ利用可能です。マルチコアCPUをフル活用する為に GSdx がソフトウェアレンダリングに使うスレッド数を指定できます。
    例:クアッドコアは 3に指定。2コア以上のマルチコア環境では著しくソフトウェアレンダリングの処理速度を向上させます。

  • Edge anti-aliasing (AA1)(アンチエイリアス):ソフトウェアレンダリングを選択した場合のみ利用可能です。チェックを入れるとプラグインは一種のアンチエイリアス処理の適用をし、映像の向上を図ります。
    但し現時点では実験段階の機能ですので使用の際は注意して下さい。


    Hacks Subsection(ハック設定区分):

    GSdx.ini ファイルを編集し AllowHacks=0 を AllowHacks=1 (無い場合は追加)にした場合のみ有効。
    これらは自分が何をしているのかを理解している上級者向けの設定項目です。これらの設定はその設定が不必要なゲームに対し有効にすると深刻な問題を引き起こす可能性があります。
    (ハードウェアモードにのみ影響します)

  • HW Anti Aliasing(ハードウェアアンチエイリアス): 選択されたAAレベルをレンダリングされた全てのサーフェスに付加します。ビデオカードRAMの要求が高いので十分な容量が無い場合 PCSX2 がクラッシュする恐れがあります。

  • Alpha Hack(アルファハック):霧(フォグ)や霧の様な効果、影の描写に問題がある場合に使用して下さい。また前述の効果の問題とは関係無く描写に問題がある時も使ってみて修正されるか試してみて下さい。

  • Offset Hack(オフセットハック): 全てのサーフェスにオフセットを付加し、いくつかのアップスケール問題の発生を抑制します。モーションブラーやヘイロー効果が本来の表示箇所よりも左上にズレている場合に使って下さい。

  • Skipdraw Hack(描画スキップハック):サーフェス描画に置いて問題を起こす可能性がある描画をスキップします。最初に見つかった描画不具合からいくつスキップするか指定して下さい。まずは1~3等低い値から試し、そこから徐々に高くしていってみて下さい(入力数値が高い程グラフィックの崩れや欠損率が高くなります)。ランダムでゲーム速度もあがるので注意。


  • Movie Capture(動画キャプチャ): これは隠し(Tongue)機能です。GSdx を設定した PCSX2 の起動中に「F12」を押すとメッセージボックスが出てきます。最初の入力フィールドにキャプチャ動画の保存先を指定し、ファイル名を入力して下さい。次の入力フィールドでは DivX や "Uncompressed"(無圧縮)等の圧縮形式を選択できます。圧縮形式を選択すると「Config」ボタンでその設定ができます。
    メモ:パソコンにインストールされた圧縮形式とコーデックのみが表示されます。
    動画キャプチャを止める時は「F12」を2回押して下さい。出力されたビデオは自動でフレームレートが修正されますので、スムーズな動画をお楽しみ下さい Smile。SPU2-X を使っている場合、録音されたオーディオファイルは
    「recording.wav」の名前で pcsx2-r4600.exe が格納されている同フォルダ内に保存されます。

  • OK を押して変更を保存するか、Cancelを押してメイン設定画面に戻って下さい。


GSnull v0.1.0 プラグイン

  • 前述した通り Null プラグインは映像の出力をしません。「Configure...」を押すと設定ダイアログを表示されますので、「Enable Logging」にチェックを入れると GS ログを有効にします。デバッグ目的や開発者向けの機能です。


Sound:



SPU2-X


このガイドを記述している時点では最新最良のサウンドプラグインです。 PCSX2開発チームの Jake Stine (Air)氏が「Gigaherz's SPU2」を基に改良しました。
リバーブ等の音響効果処理とドルビープロロジックII(サウンドカードがデコードできる場合)に対応した唯一の SPU2 プラグインです。
最も正しくSPU2チップをエミュレート出来ている事もあり、ほとんどのゲームは SPU2-X でしか動作しません。
  • Interpolation(インターポレーション): 5つのオプションから1つ選べます。
    1)Nearest: このモードではインターポレーションは行われず、最速です。
    2)Linear: リニアインターポレーションを行います、速い。
    3)Cubic: 別種のインターポレーションです、遅め、でも高音域は良。
    4)Hermite: お勧めです。実機が出力する音に近くて正確、しかし Cubic よりも遅め。
    5)Catmull-Rom: 別種のインターポレーションです、遅め、音質高め。

  • Disable effects processing: チェックを入れるとリバーブ等の効果エミュレーションを無効にします。音質は低下しますが、処理速度は向上します。

  • Reverb boost factor: 選択した倍率でリバーブ効果の強さをブーストします。サウンドに不具合がでる事があります。

  • Enable debug options: チェックを入れると「Configure Debug Options」が利用できます。様々なログ取りのオプションを選ぶ事ができ、デバッグの役に立ちます。開発者向けです。

  • Module: 音声出力方法を5つのオプションから1つ選択できます。
    1)No sound: 消音モード。処理速度が向上します。
    2)X Audio 2: お勧めです。相性がVistaよりですのでXPユーザは3番目のオプションも試してみて下さい。
    3)DirectSound: X Audio 2より若干程度音質が低下しますが、相性が合う場合はこちら。
    4)Wave out: お勧め出来ません。2番か3番のオプションが最良です。
    5)Portaudio: Portaudioと称されるクロスプラットフォームライブラリを用います。Linux版では消音モードとPortaudioのみのオプションです。

  • Latency: レイテンシー値が低い程サウンドの遅延が小さくなります。メモ: レイテンシーを低く設定しすぎるとクラックやポップ音が発生します。雑音が鳴らなくなる一番低い値に設定しましょう。

  • Synchronizing mode(同期モード):
    • TimeStretch:デフォルトでお勧めです。オーディオとビデオの同期が保たれる上に雑音やその他の不具合の抑制にもなります。メモ:ゲーム処理速度が遅い場合、オーディオも同期して遅くなります。
    • Async Mix:オーディオとビデオの同期を切ります。フレームレートに関わらずオーディオは通常に処理されます。ゲームによってはハングやクラッシュを誘発しますので注意して下さい。
    • None:オーディオをスキップし実行しているゲームの最高処理速度は出すことができません。フレームレートが少し向上します。

  • Advanced:上記で選択した同期モードの動作を調整できます。GUIでも表記されている通り、ゲーム速度が遅い場合は大きな値がより適切ですが、逆に快適以上の速度で動作している場合は小さくする方が最適です。
    「Reset to Defaults」を押すと初期値に戻します。

  • Audio Expansion mode:プラグインより出力されるオーディオをステレオ以上の構成に出力します。XAudio2 モジュール選択時のみ有効.
    • Stereo: デフォルト設定、ステレオ。
    • Quadrafonic: 4スピーカー構成。
    • Surround 5.1: 5.1サラウンドスピーカー構成。
    • Surround 7.1: 7.1サラウンドスピーカー構成。

  • Use a Winamp DSP plugin: WinampのDSPプラグインを使用する。わからない場合はそのままにしておきましょう。(現時点でLinux向けはありません)



PAD(パッド設定):


「Lilypad v0.10.0」「SSSPSX Pad v1.7.1」の2種のプラグインが利用できます。

「SSSPSX Pad v1.7.1」を選択し「Configure」を押して下さい



次のウィンドウが表示されます(クリックで拡大):

[Image: attachment.php?aid=30182]

「Configure」を押して「SSSPSX Pad」を設定しましょう:
  • ボタン名をマウスでクリックし、対応させたいパッドのボタンを押して下さい。設定したボタンをクリアしたい場合はクリアしたいボタン名をクリックし「Timeout:」タイマーが 0 になるまで待つと「NONE」となりクリアになります。

  • 左上の「PAD1/PAD2」のタブでコントローラ1とコントローラ2の設定切り替えができます。

  • 「SSSPSX Pad」はアナログコントローラにも対応しています。アナログスティックの「LX、LY、RX、RY」軸が設定できます。LX は左アナログスティックのX軸、LY は左アナログスティックのY軸、RX は右アナログスティックのX軸、RY は右アナログスティックのY軸、と以上の様になっています。

  • R3 と L3 アナログスティックを押し込むボタンです。R は右、L は左。

「Lilypad v0.10.0」を選択し「Configure」を押して下さい


次のウィンドウが表示されます(クリックで拡大):

[Image: attachment.php?aid=30184]

  • Lilypad は高度な入力プラグインで、キーボード、マウス、ゲームパッド、XBOX 360パッドにも対応しています。PCSX2 と併せて使える「ESC hack」や「Disable Screensaver」等のハックも付属しています。

  • より詳しい機能の説明と正しい設定の仕方はプラグインの公式スレッドを こちら で参照して下さい。
    最新バージョンは前述のスレッド及び PCSX2 サイトのプラグインダウンロードページのどちらからでも入手できます Smile

Cdvdrom(CDVDドライブプラグイン):


通常は PCSX2 内蔵の「ISO loader」が利用できると思います。メイン画面のメニューバーから「CDVD」=>「ISO」に設定し、「CDVD」=>「ISO Selector」のリストからイメージを選択するか、「Browse...」を選択してイメージを追加して下さい。

もしプラグインを通して実際のDVDディスクからゲームを起動したい場合やISOダンプファイルを作成したい時はメニューバーの「CDVD」=>「Plugin」を選択しCDVDプラグインを設定しましょう。
デフォルトで PCSX2 には「Gigaherz's CDVD v0.8.0」「Linuz Iso CDVD v0.9.0」「CDVDnull v0.6.0」の3つのプラグインが付属しています。

「Gigaherz's CDVD v0.8.0」を選択し「Configure」を押して下さい

  • 結構簡単です、本当に。プラグインに読み込ませるディスクのドライブ文字を選ぶだけです。そうすると直接光学ドライブからゲームを実行させます。

  • 少なくとも部分的にディスクチェンジに対応した唯一のプラグインです。もしディスクチェンジが必要なゲームで問題があったならば、このプラグインを使ってみて下さい。

「Linuz Iso CDVD v0.9.0」を選択し「Configure」を押して下さい

  • このプラグインにはエミュレータ用にイメージを実行させる機能の他に、追加機能としてディスクイメージの圧縮ができます。

  • 「Select Iso」をクリックして実行、若しくは圧縮したいゲームイメージを選択して下さい。イメージを選択したら、設定ウィンドウを閉じて実行させる事ができますが「Compress Iso」をクリックして圧縮する事もできます。もし既に圧縮されたイメージを選択した場合は「Decompress Iso」を選択して復元する事もできます。

  • 「Compression Method」の横のドロップダウンで「.Z - compress faster」(圧縮率が低いが短時間)と「.BZ - compress better」(圧縮率が高いが長時間)との2つの手段が選択できます。

  • 「Options」区分では「Enable Block Dump=>"ISO name.dump"」の項目があります。このチェックボックスにチェックを入れると pcsx2-r4600.exe と同フォルダに「"ISO name".dump」ファイルを作成します。
    作成されたファイルはISOの子供の様なもので、主にデバッグ用に使います。ゲームを実行している間に読み込んだセクタを保存しておき、後でイメージファイル/CD/DVDが無くても(「Linuz Iso CDVDの「select iso」を使って)ファイルをロードする事ができます。但しゲームが前回に実行した時以外のダンプファイルに含まれていないセクターから読み込もうとした場合にはゲームは当然ですがそこで停止します。

  • 「OK」を押して変更を保存して下さい。


CDVDnull v0.6.0


  • 「GSnull」と同じようにこれも Nullプラグインです。つまり、何もしません。当然ながら、設定画面もありません。


Dev9:


こちらのプラグインはHDD(ハードディスクドライブ)とイーサネットのエミュレーションをします。0.9.8パッケージには「Dev9null v0.5.0」しか付属しません。他の Nullプラグインと同様の機能しか持たない奴です・・・。と、それはさておき、新しい Dev9プラグインを Luigi__氏 が開発しているところです。「MegaDev9」という名のプラグインで、まだ開発始めとは言え良いものが出来そうな見通しです。現在のところPS2のHDDを部分的にエミュレートする事ができるそうです。ここで入手できます。

Usb:


こちらのプラグインはUSB(ユニバーサルシリアルバス)のエミュレーションをします。リリースパッケージにはやはり Nullプラグインの「USB Null v0.7.0」が付属しています。当たり前ですが、設定は何もありません。
最近のものではShalma氏による「Nuvee」と呼ばれるプラグインはUSBマウス、キーボード、ガンコンに対応しています。ここのフォーラムで入手できます。


Firewire:


こちらのプラグインはPS2のFireWireポートのエミュレーションをします。リリースパッケージは「FWnull v0.7.0」のみが付属します。FireWireプラグインは他には無く、開発中のものもありません。設定する必要もありません。

BIOS(ベーシック インプット アウトプット システム)


このリストには指定されたフォルダにあるBIOSイメージを表示します。プレイステーション2所有者が所有する実機からBIOSを吸い出してBIOSイメージを手に入れる事のみが順法で、それ以外の手段で入手する事は違法ですので注意して下さい。また、PCSX2 フォーラムでBIOSをどこで手に入れたらいいか等の質問はフォーラム規則に違反しますので絶対にしないで下さい。理由はプレイステーション2のBIOSはソニーの著作物なので、複製をして配布をする行為は違法となるからです(実機を所有していても複製された他人のものをダウンロードする行為は違法ですのでお間違いの無いよう)。それに加えてもし違法に配布している事が知られたら、いらないトラブルに巻き込まれるだけで、誰も得しません。絶対にしないで下さい。 指定されたフォルダにBIOSイメージを入れてもリストに表示されない場合は対応できないイメージ又は壊れたイメージです。

注意:「SCPH-10000.bin」よりも新しいBIOSを推奨しています。新しいのが無くてもBIOSやゲームを動作させる事は可能でしょうが、その内に互換性に影響が出てくる事があるかもしれません。「SCPH-10000.bin」の他に「rom1.bin」「rom2.bin」「erom.bin」「SCPH-XXXXX.nvm」(XXXXX はBIOSのヴァージョンです 例: SCPH-34004.nvm)も対象として含みます。「SCPH-XXXXX.nvm」は PCSX2 でもBIOS設定後(時計、言語等の)に作成する事ができます。但し、これらのファイルもプレイステーション2の実機から吸い出した方がいいです。繰り返しますがこれらのファイルは結局BIOSの主要部分なのでどこで手に入るかは絶対に聞かないで下さい。

これらのファイルが何を担っているのか auMatt氏 が軽く説明しています:

auMatt Wrote:基本的に日本のPS2の初期モデルは単一のBIOSでDVDプレイヤのソフトウェア等はメモリーカードに収録されていました。
初期モデル以降はDVDプレイヤは暗号化された状態で別のROM(EROM)に収録されます。
ROM1 はBIOSの付加的機能でDVDプレイヤのヴァージョンIDなんかを保存しています。
ROM2 も同じ様な機能ですが、中国向けのPS2にしかついてないものと思います。
役に立つといいですが。

「PS2 Bios」「ROM1」「ROM2」「EROM」「NVM」がダンプできる最新のBIOSダンパーが使えますので ここ で入手して下さい。

メモ:互換性をフルに得る為には一番古い「SCPH10000.BIN」以外のBIOSイメージを使う事をお勧めします。というのも「SCPH10000.BIN」を使うとメモリーカードのエミュレーションやその他の部分で支障をきたすからです。

PS2からBIOSファイルを吸い出す方法: ここの スレッドと ここの スレッドを参照して下さい。
BIOSのダンプ方法について紹介しているビデオがYoutubeに2つのあります:
http://www.youtube.com/watch?v=n3AVqzYcqSw (FullGrownGaming に感謝)
http://www.youtube.com/watch?v=lqhagzoULvs (tallbender に感謝)

以上で PCSX2 のプラグインを全て設定し終わりました。



Plugin/BIOS selector のBIOSタブ:


ここでは初回設定ウィザードと同じ画面が見えます。同じようにBIOSファイルを選んだり、別のフォルダを指定したりする事ができます。

Plugin/BIOS selector のフォルダータブ:


ここでは PCSX2 がどこにファイルを保存するのかを変更する事ができます。「Use default setting」のチェックをはずし、「Browse」ボタンでフォルダを指定して下さい。
PCSX2 は次のファイルを保存します: Save states(セーブステート)、snapshots(スクリーンショット)、logs/dumps(ログ/ダンプ)。


コア設定


ここでは PCSX2 の中核となる機能の設定ができます。「Config」=>「Emulation settings」に行くと次のウィンドウが表示されます(クリックで拡大):

[Image: attachment.php?aid=30186]


「EE/IOP」「VUs」「GS」「GS Window」「Speedhacks」「Gamefixes」の6つのタブがあります。まずは「EE/IOP」から設定しましょう。

エミュレーション設定のEE/IOPタブ:


EE/IOP は Emotion Engine(エモーションエンジン)/ Input Output Processor(インプット アウトプット プロセッサ)の略称です(プレイステーション2の中核を構成するチップセット)設定できる項目は以下の通りです:
  • Emotion Engine(エモーションエンジン): 「Recompiler」を選びエモーションエンジンのリコンパイラーを有効にして下さい。処理速度が大幅に向上します。互換性が非常に高いので常に有効にしておきましょう。
    「Interpreter」は低速のインタープレタモードで、互換性が高いときもありますが主にデバッグ目的に使用されます。

  • Enable EE Cache: 名前の横に表記されている通り「Interpreter Only!」エモーションエンジンをインタープレタモードにした場合のみに機能します。非常に低速で日本語版の「Dead or Alive 2」の役に立つという事だけがわかっています。「Dead or Alive 2」で戦闘を開始した後に無効にして、低下した速度を取り戻す事ができます。

  • IOP: IOPについても上記の説明と同じ説明になります。こちらのインタープレタはエモーションエンジンのより処理負荷はありませんが、やはり非常に速度は落ちます。

  • Round mode: フロートナンバーのラウンディング計算方法を変更します。ゲームがフリーズする場合、この値を変更してみて下さい。デフォルトで互換性が最もあるのは「Chop/Zero」です。
    メイン画面のメニューバーにある「System」のメニューにある「Automatic Gamefixes」にチェックが入っているとこの値は自動的にデフォルトからそのゲームに適切な値に変更します(修正方法がわかっているもののみ)。

  • Clamping mode: これらの設定は上から速く下に行くほど遅くなります。従って「None」が最も速いですが最も互換性が低く、「Full」は最も低速ですが最も互換性が高いモードです。デフォルトは「Normal」でほとんどのゲームで問題が無く速度もさほど失われません。「System」メニューの「Automatic Gamefixes」にチェックが入っている場合、自動的にデフォルトの値から適切な値に変更します(修正方法がわかっているもののみ)。

  • Restore Defaults: クリックすると全ての設定をデフォルト値に復帰します。(デフォルト値:Vista/Windows 7では強調フォントで、Windows XPでは緑色で表示されています)

エミュレーション設定のVUsタブ:


「VUs」とはヴェクターユニットの略称でプレイステーション2のEEとIOPと並列動作するコプロセッサの事を指します。PS2には「VU0」と「VU1」の2つのコプロセッサがあります。設定できる項目は以下の通りです:
  • VU0: こちらのラジオボックスでは3つのオプションがあります:Interpreter(インタープレタ)、microVU Recompiler(マイクロVUリコンパイラ)、superVU Recompiler [legacy](スーパーVUリコンパイラ)

    • Interpreter: PCSX2 は VU0 に対しインタープレタを使用します。非常に低速で互換性も高くありません。デバッグとテスト目的にのみ使われます。

    • microVU Recompiler: cottonvibes氏による最新のヴェクターユニットリコンパイラです。このオプションは高い互換性があり安定していてスピードもそこそこあります。お勧め。

    • superVU Recompiler [legacy]: zerofrog氏による古いヴェクターユニットリコンパイラです。開発は中止されているので(legacy表記はこの為)microVUと比べて互換性と安定性は落ちますが、速度はちょっぴり速いです。最新のリコンパイラのバグの究明目的と、非常にレアなケースですがmicroVUよりも動作が良い場合にのみ使用。

  • VU1: 上記と同じ但しヴェクターユニット1である事。

  • Round mode: EE/IOPと同じ。

  • Clamping mode: これらの設定は上から速く下に行くほど遅くなります。従って「None」が最も速いですが最も互換性が低く、「Extra+Preserve Sign」は最も低速ですが互換性が高いモードです。デフォルトは「Normal」でほとんどのゲームで問題が無く速度もさほど失われません。トゲトゲしたポリゴンや形状がおかしい場合は「Extra+Preserve Sign」に設定してみましょう。「System」メニューの「Automatic Gamefixes」にチェックが入っている場合、自動的にデフォルトの値から適切な値に変更します(修正方法がわかっているもののみ)。

  • Restore Defaults: クリックすると全ての設定をデフォルト値に復帰します。(デフォルト値: Vista/Windows 7 では強調フォントで、Windows XP では緑色で表示されています)

エミュレーション設定のGSタブ:


GS とは Graphics Synthesizer(グラフィックス シンセサイザー)の略称でプレイステーション2のグラフィックをレンダリングする役割が(他にもありますが)あります。設定できる項目は以下の通りです:

  • Framelimiter: 様々なフレームレートのコントロールを設定できます。

    • Disable Framelimiting: チェックを入れるとフレームレートの制限を解除します。ゲームの動作は各種設定やパソコンの性能が許す限り全ての制限設定を無視して加速します。ゲーム内では「F4」を押して有効/無効を切り替えられます。

    • Base Framerate Adjust: 基本フレームレートの調整をパーセンテージでコントロールできます。「NTSC」や「PAL」のフレームレートをそのままにしてある場合(60 と 50 fps)、100% はそのまま NTSC= 60FPS で PAL= 50 FPSとなり、110% にした場合 NTSC= 66FPS そして PAL= 55FPS となります。フレームリミッタによってフレームレートは設定した値に制限されます。100% 以上に設定する事は処理速度の向上ではありません。 デフォルト値の 100% のままがお勧めです。

    • Slow Motion Adjust: スローモーションを有効にした時のゲーム速度をどの程度制限するか設定できます。パーセンテージはやはり基本フレームレートを元にしますので 50% は基本フレームレートの半分、というようになります。FPS の計算の仕方は上記と同じようになります。ゲーム内ではシフトとタブを押して有効/無効を切り替えられます。

    • Turbo Adjust: スローモーションと同じようなものですが、ターボモードを有効にした時のみ適用されます。タブキーを押して有効/無効を切り替えられます。

    • NTSC Framerate: NTSC 方式のゲームスピードを設定できます。デフォルト(通常)のスピードは 59.94 FPS ですが、上記のオプションと組み合わせて調整する事ができます。
      ヒント:低い値を設定する事によっていくつかのゲームの処理は速くなりますがゲーム動作が不安定になるかバグる事もあります。 pcsx2_vm.ini ファイルの「FramerateNTSC=」の後の値を編集する事によってのみ変更できます。

    • PAL Framerate: PAL 方式のゲームスピードを設定できます。デフォルト(通常)のスピードは 50 FPS ですが、上記のオプションと組み合わせて調整する事ができます。
      ヒント:低い値を設定する事によっていくつかのゲームの処理は速くなりますがゲーム動作が不安定になるか深刻な問題が発生する事もあります。 pcsx2_vm.ini ファイルの「FrameratePAL=」の後の値を編集する事によってのみ変更できます。

  • Frame Skipping: 様々なフレームスキップのコントロールを設定できます。フレームスキップとはゲームが最適なスピードで動作しない時にいくつかのフレームで描画をスキップする事によってゲームがスムーズに動作しているように見せる手法です。 GUI にも表記されているようにゲームによっては映像がカクカクしたりチカチカする等の異常が見られる事があります。ゲーム内でシフト+F4で有効/無効を切り替えられます。

    • Disabled: フレームスキップを無効にします。速度が得られている場合は無効にする事がお勧めです。

    • Skip when on Turbo only: ターボモードが有効な時のみフレームスキップします。

    • Constant Skipping: フレームスキップを常に有効にします。

    • Frames to Draw: スキップする前に描画するフレーム数を指定します。

    • Frames to Skip: 上記のフレームが描画された後にスキップするフレーム数を指定します。


  • Use Synchronized MTGS: MTGS の別のモードを使うにはチェックを入れて下さい。超低速、デバッグ目的のみ。

  • Disable all GS output: ビデオ出力を無効にします。 PCSX2 自体の速度計測とデバッグ目的のみ。

エミュレーション設定の GS Window タブ


PCSX2の様々なビデオ出力のコントロール設定ができます。設定できる項目は以下の通りです:

  • Apect Ratio: アスペクト比の変更ができます。「Fit to Window/Screen」はウィンドウサイズに合わせて伸縮します。「Standard (4:3)」はアスペクト比を4:3に、「Widescreen (16:9)」はアスペクト比を16:9に設定します。ゲームの表示は通常よりも伸縮してしまう事を覚えておいて下さい。ワイド画面にしたい場合はゲーム内のメニューでその設定を行うと正しく表示されます(対応している場合)。

  • Custom window size: ウィンドウサイズをピクセル単位で変更できます。

  • Zoom: ゲームをどのくらいズームするかパーセンテージで指定できます。ゲーム内でも「Ctrl」と「+」でズームイン、「Ctrl」と「-」でズームアウトします(プラス/マイナスはテンキーの方を使って下さい)。

  • Vertical Stretch: 垂直伸縮オプションはGUIから変更できませんがズームと似た機能なのでここに記載します。名前の通り垂直伸縮をコントロールします。「Ctrl-Alt」と「+」若しくは「-」

  • Disable window resize border: ウィンドウのボーダーを非表示にし、リサイズを無効にします。

  • Always hide mouse cursor: ビデオ出力ウィンドウ上のマウスポインタを非表示にします。

  • Hide window when paused: エミュレータをポーズした時にビデオ出力ウィンドウを非表示にします。

  • Default to fullscreen mode on open: ゲーム起動時にフルスクリーンになる設定をします。「Alt」と「Enter」でウィンドウに切り替わります。

  • Double-click toggles full screen mode: ダブルクリックでビデオ出力画面をフルスクリーンとウィンドウの切り替えをする事を有効にします。。

  • Wait for vsync on refresh: ディスプレイの垂直同期信号にタイミングをあわせて画面を書き換えます。画面の乱れを抑制できますがFPSは下がります。フルスクリーンのみに対応し全ての GSプラグインで使用できない可能性があります。

  • Dynamically toggle Vsync depending on frame rate: このオプションの説明はツールチップに表記されていますので、マウスをチェックボックスの上に置いて表示するまで待って下さい。Tongue
    と公式ガイドなのになんだかずるいなぁ、と思うので翻訳者としてここで説明します(公式日本語版GUIがリリースされたら削除します)。
    フレームレートがフルスピードに達している時は垂直同期を有効にし、フルスピードより落ちるとパフォーマンスを保持する為に無効になります。これをダイナミック(動的)に行う機能です。
    メモ:現時点では GSdxをプラグインをDX 10/11のハードウェアレンダリングに設定してある時のみ正常に動作します。
    他のプラグインやレンダリングモードを設定して使うと認識しなかったり垂直同期の有効無効が切り替わる際に黒画面になったりする上に垂直同期も有効にしなければなりません。

エミュレーション設定のスピードハックタブ:


スピードハックとは様々なテクニックを用い、エミュレーション精度を犠牲に処理速度を稼いだり加速させるものです。これらのオプションは致命的なバグやクラッシュ、異常な動作を誘発させますので注意して下さい。一定のゲームにしか効果が見られませんので、ゲームによっては加速しないものもあります。設定できる項目は以下の通りです:
  • Enable speedhacks:スピードハックを有効にします。チェックの状態で以下のオプションを有効/無効を全て切り替えられます。

  • Emotion Engine (EE) Cyclerate:エミュレートされた演算にかかる時間を増加させます。パソコンのCPUの負担は減りますが、デフォルト以外の設定はゲームが停止、ラグ、フレームスキップ等が発生する可能性があります。

    • Default Cycle Rate - Slider Level 1: PS2実機EEと同サイクル数(同じ速度)でエミュレーションします。

    • Slider Level 2: EEのサイクルレートを33%低下させます。そこそこ速度上昇、互換性が少し損なわれます。

    • Slider Level 3: EEのサイクルレートを50%低下させます。大きく速度上昇、そこそこ互換性が損なわれます。ゲーム内ムービーのオーディオが乱れる事があります。


  • VU Cycle Stealing: VUがEEから奪うサイクルを増加させます。このハックは不正確なFPS数値を表示したり(設定値が高い程)、画面がチラついたり、処理が遅延したり、ゲームによっては致命的な不具合を発生させます。

    • Slider Level 0: VU Cycle Stealingを無効にします。

    • Slider Level 1: そこそこ速度上昇、互換性が少し損なわれます。

    • Slider Level 2: 大きく速度上昇、そこそこ互換性が損なわれます。

    • Slider Level 3: レベル2程では無いがそこそこ速度上昇。かなり互換性が損なわれます。ほとんどのゲームでこのレベルは正しく動作しません。動作しても画面のチラつき、速度低下、グラフィックのバグ等が発生しながらも、若干レベル2よりも少しスピードが速めという効果しか得られません。ごく一部のゲーム以外はお勧め出来ません。


  • Other Hacks: 様々な有用プラグイン

    • Enable INTC Spin detection: PS2ゲームがアイドル状態になった時にショートカットをします、詳しくはツールチップを参照して下さい。
      (英語版ツールチップ翻訳:垂直同期を待つ為にINTCステータスレジスタを使用する、主に非3D RPGゲームで使うと効果が得られます。 垂直同期にこの手法を利用しないゲームでは速度アップはあっても少しで、全く無い場合もあります。)アイドルループをしないで末尾に飛んでそこからまた始まります(つまりショートカット)。大きくスピードを向上できますが、少数のゲームのみです。安定したハックで互換性問題はほとんどありません。お勧めです。

    • Enable Wait Loop detection: 上記の手法と似てます、詳しくはツールチップを参照して下さい。
      (英語版ツールチップ翻訳:カーネルの 0X81FC0 アドレスのEEアイドルループを主にターゲットし、別のユニットのエミュレーションが発動するというスケジュールされたイベントまで、全ての反復でマシンステートが同じになる保障があるループの探知を試みます。そのようなループに対しては1回の反復後に次のイベントに、若しくはプロセッサのタイムスライスの末尾まで飛びます。)そこそこのスピード向上と互換性の問題は今のところ知られていません。お勧めです。

    • Enable fast CDVD: ディスクアクセスを速いモードに設定する事でロードにかかる時間を削減します。「HDLoader compatibility list」(公式のリストは失われ、ネットにはその残骸しか存在しないようです)を参照しこの機能を《使用できない》ゲームを調べておいて下さい(大抵は mode 1/slow DVD と表記されています)。お勧めできません、多くのゲームはバグります。


  • microVU Hacks: エミュレーション設定のVUタブでmicroVUプラグインがリコンパイラーとして適用されている時に使えます。superVUが適用されている場合以下のハックは動作しません。

    • mVU Flag Hack: ツールチップを参照して下さい。そこそこのスピード向上と高い互換性、お勧めです。
      (英語版ツールチップ翻訳: 常に読み込むのでは無く、読み込まれるブロックのステータスフラグのみをアップデートします。ほとんどの場合は安全に使えますし、Super VUもデフォルトで似た動作をします。)

    • mVU Block Hack: ツールチップを参照して下さい。そこそこのスピード向上と高い互換性、お勧めです。
      (英語版ツールチップ翻訳: ずっと後のブロックまで行くと古くなったフラッグのインスタンスデータは不必要と仮定します。結構安全に使えるはずで、ゲームに不具合を及ぼしたという事も知られていません。)

  • Restore defaults: クリックすると全ての設定をデフォルト値にします。(実際は全てのハックを解除します)

エミュレーション設定のGame fixesタブ:


名前の通りいくつかのゲームの為に特別な修正があります。理由は良くわかっていませんが、それらをエミュレートするにあたり特別な何かが必要となるようです。PCSX2 チームはこれら特定のゲームの為のハックを保持する事は意図していません。これらのゲーム修正はエミュレータ本体での正しい修正方法が見つかるまでの一時的な措置で、修正された場合は削除されます。これらの修正の大半は「System」=>「Automatic Gamefixes」にチェックが入ってる場合に自動適用されます。

  • VU Add hack:PS2はフロート値についてIEEE規格に従っていないので必要となります。
    「Star Ocean 3(スターオーシャン3)」「Valkyrie Profile 2(ヴァルキュリープロファイル2)」「Radiata Stories(ラジアータストーリーズ)」でのみ有効にして下さい。

  • VU Clip Flag Hack: エミュレーション設定の VUs で superVU がリコンパイラとして選択されている場合にのみ必要です。「Persona(ペルソナ系)」のゲームに必要です。

  • FPU Compare Hack: IEEE規格により限定されている範囲の浮動小数点数とPS2の規格が異なる為に必要となります。「Digimon Rumble Arena 2(デジモンランブルアリーナ2)」でのみ有効にして下さい。

  • FPU Multiply Hack:「Tales of Destiny(テイルズオブデスティニー)」に必要。

  • FPU Negative Div Hack:「Gundam(ガンダム系)」に必要です。カメラ視点を修正します。

  • VU XGkick Hack: VU の XGkick命令にディレイを加えます。「Erementar Gerad(エレメンタルジェレイド)」に必要です。

  • FFX videos fix: IOU作業をする前に GIF にフラッシュさせます。「Final Fantasy X」の灰色のオーバレイを修正します。

  • EE timing Hack: 汎用ハック。「Digital Devil Saga(デジタルデビルサーガ)」「SSX」「Resident Evil: Dead Aim(ガンサバイバー4 バイオハザードヒーローズネバーダイ)」に役立つようです。

  • Skip MPEG Hack: イントロムービーがフリーズする場合、ハングを回避する為に使って下さい、ムービーをスキップします。

  • OPH flag Hack:「Bleach Blade Battler(ブリーチブレイドバトラーズ)」「"Growlancer" II and III(グローランサー3作)」「Wizardry(ウィザードリィ)」に必要。

  • Ignore DMAC writes when it's busy:「Mana Khemia - Alchemists of Al-Revis(マナケミア~学園の錬金術士たち~)」「Metal Saga(メタルサーガ)」に必要。

Presets:


0.9.8からプリセットシステムが導入されました。簡単に言うとこのシステムは安い早いうまい PCSX2 の設定が欲しいユーザ向けです。「Presets」(今まで説明していた6つのタブがある画面の下部にあります)にチェックを入れると、プリセットによってオプションが変更されるので全てのタブのオプションが変更不可となります。プリセットレベルは以下の通り(低速で互換性の高いものから高速で互換性の低い順):

  • 1 - Safest: 互換性という意味では他のプリセットよりも最も安全で互換性の高いプリセットですが、最も低速でもあります。

  • 2 - Safe (faster): 1番とほぼ同じですが安全性の高いスピードハックを適用するので、速度的なアドバンテージがあります。互換性は1番と同等程度。

  • 3 - Balanced: 使用されるスピードハックの数をさらに増やし、若干の互換性の損失を受けながらも速度は向上しています。

  • 4 - Aggressive: さらに使用スピードハック数を増やしクランピングモードを変更します。互換性は低くなりますが速いです。ゲームによって問題が発生します。

  • 5 - Aggressive Plus: スピードハックをたくさん利用します、多くのゲームでバグが発生しますが動作できるゲームでは速度は高くなります。

  • 6 - Mostly Harmful: 名前の通り利益よりも損失が大きいです。多くのゲームで問題が発生し、低レベルのプリセットよりも低速に動作する場合があります。お勧めできません。

Miscellaneous options


その他のオプションの説明をします:

  • System =>Boot CD/DVD (full): これを押すとエミュレータはCDVDプラグイン(又は内蔵のISO selector)で選択されたイメージを実行します。選択されて無い場合は指定を求められます。「Gigaherz CDVD」プラグインを使用している場合は選択されているドライブの CD/DVD を実行します。「full」モードはPS2実機と同じようにまずは BIOS 画面イントロから実行していきます。他言語やコピープロテクションがあるゲームで使用して下さい。

  • System =>Boot CD/DVD (fast): 上記と同じですがBIOS画面イントロをスキップしてゲームを実行します。リージョンチェックをスキップする事によってヴァージョンの高いBIOSでもゲームの起動が「full」と比べて起動しやすくなる事があります。

  • System =>Run ELF...: デモを実行する事ができます(大抵 .elf形式です)。

  • System =>Pause/Resume: エミュレータのポーズとレジュームがいつでもできます。

  • System =>Load State/Save State: ゲーム実行中にステートのロードとセーブができます。Load State(ロードステート)で「Backup before save」が適用されているとセーブステートのバックアップが保存されます。「Backup」で保存されたバックアップをロードできます。

  • System =>Check/Uncheck Backup before save: PCSX2 はセーブステートを保存する度にバックアップを作成します。ステートのデータが壊れた時に重宝します。バックアップされたステートは「sstates」フォルダに「.backup」ファイルとして保存されています。上記の説明の通りGUIからロードする事ができます。

  • System =>Check/Uncheck Automatic Gamefixes: ゲーム修正を自動的にします。これらの修正は様々な場面で役立ちます。正しくエミュレートできていないゲームビデオをスキップする事から難のある高度なエミュレーションを必要とするものに対するエミュレーションをストップする等します。 このオプションにチェックを入れる事で、現時点でわかっている特定のゲームの為の特別な設定や修正を有効にします。

  • System =>Check/Uncheck Enable Cheats: チートの有効/無効を切り替えます。パッチと同じシステムを利用しますが、 PCSX2 の「Cheats」フォルダーからロードします。チートファイルの作成はフォーラムの ガイド を参照して下さい。

  • System =>Check/Uncheck Enable Host Filesystem: PCSX2のホストファイルシステムの有効/無効を切り替えます。主にデモやホームブリューに使われます。

  • System =>Shutdown: 起動中のゲームをシャットダウンし PCSX2をリセットします。

  • System =>Exit: エミュレータを閉じます。

  • CDVD =>
    • Iso Selector: PCSX2 内蔵の ISOローダです。CDVDプラグインを使いません。 PCSX2 がサポートするディスクメージを「Browse」で選択し実行する事ができます。便宜の為、最近使ったゲームイメージのリストもあります(ラジアルメニューでISOが選択されている場合のみ使えます)
    • Plugin Menu-Plugin Settings: どのCDVDプラグインを選択しているか表示しています。ここから設定に入る事もでき、わざわざ Plugin/BIOS Selector を開く事もありません。
    • ISO-Plugin-No Disc: このラジアルメニューで PCSX2 がゲームをロードするソースをコントロールする事ができます。「ISO」を選択すると内蔵 ISOローダが使われます。「Plugin」を選択すると設定されたプラグインを使いゲームをロードします。「No Disc」を選択するとゲームはロードせず、BIOSを起動します。

  • Config =>
    • Emulation Settings:エミュレーション設定画面を開きます。本ガイドでコア設定を説明した部分で扱った画面です。

    • Memory cards:メモリーカードマネージャを開きます。
      • 「Browse」で PCSX2 がメモリーカードを読み込むフォルダを指定できます。

      • リストにあるメモリーカードを選択すると「Duplicate(複製)」「Rename(名前の変更)」「Delete(削除)」「Eject(取り出す)」のボタンが使えます。
        「Duplicate」は選択したメモリーカードの複製を作成します。「Rename」はファイル名を変更します。「Delete」は削除します。「Eject」は割り当てたスロットから取り出します。

      • 空きスロットを選択すると「Create(作成)」ボタンが使えます。クリックするとメモリカードの新規作成ダイアログが表示されます。ファイル名を任意にタイプしメモリーカードのサイズを8、16、32、64MBの中から指定できます。表記されている通り、メモリーカードの容量が大きい程ゲームが対応しない可能性が高くなるので注意して下さい。ゲームによっては大容量メモリーカードに全くセーブする事ができない事があります。
        「Enable NTFS compression when creating this card」にチェックを入れるとファイルに対して NTFS圧縮をしHDDの容量を圧迫しません。とてもお勧めです。

      • 「-Unused cards-」リストの下にあるメモリーカードを選択すると「Insert」ボタンが使えます。選択したメモリーカードをどのポートに挿すか選択するダイアログが開きます。

      • Auto-Eject Memcards when loading save states: GUIに説明がありますが、チェックを入れておくことをお勧めします。
        (GUI表記翻訳: セーブステートをロードした際に再インデックスをゲームに強制する事によってメモリーカードデータの破壊を回避します)


    • Plugin/BIOS selector: プラグイン、BIOS選択画面を開きます。ガイドの最初に説明した通り、プラグインの変更や使用されるBIOSやそれらを読み込むフォルダを設定できます。

    • Video (GS)/Audio (SPU2)/Controllers (PAD)/Dev9/USB/Firewire =>Plugin Settings:選択された(表記されている)プラグインの設定画面を開きます(Video/Audio/Pad/Dev9/USB/Firewireの順で並んでいます)。

    • Multitap 1: マルチタップ1を有効にします。Lilypad 入力プラグインでも有効にしなければ動作しません。互換性はまだ低いのでマルチタップで動作しないゲームも沢山あります。

    • Multitap 2: マルチタップ2を有効にします。Lilypad 入力プラグインでも有効にしなければ動作しません。互換性はまだ低いのでマルチタップで動作しないゲームも沢山あります。
    • Clear all Settings:保存されている全ての設定をクリアしデフォルト値に復帰します。次回起動で初回設定ウィザードを開きます。


  • Misc =>
    • Check/Uncheck Show Console: PCSX2 の後ろに表示される、主にデバッグに使われるコンソールウィンドウの有効/無効を設定できます。コンソールウィンドウでエミュレータが行っている動作のログを見ることができ、問題の原因究明等の役に立つでしょう。赤文字はエラー、黄文字は警告です。
    • Console Window:
    • Log->Save/Clear:コンソールウィンドウの出力をセーブ又はクリアする事ができます。
    • Appearance:コンソールウィンドウの見た目を変更できます。
    • Sources:コンポーネントを追加し、それぞれの動作ログをコンソールウィンドウに表示させる事ができます。

  • About: About画面です。エミュレータの作者や貢献者の名前が記載されています。

エミュレータを使用して問題が解決できない場合は PCSX2 のフォーラムに投稿(投稿ルールをきちんと読んでから)して下さい。

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以上です!このガイドが PCSX2 を初めて使う人や設定をいじくってゲームを実行できるようにするのが好きなメンバー達の役に立つと願っています。

Gigaherzへ、インデックスをFirefoxで使えるようにする方法を指摘してくれてありがとう。 Smile
相棒のRegulusへ、バックグラウンドや絵文字のスクリプト等で色々手伝ってくれて本当にありがとう。 Smile
Razor Bladeへ、イメージボーダーを修正してくれてありがとう。
crushtestへ、Firefoxでの問題を指摘と提案をありがとう。
Nachbrennerへ、提案や援助をありがとう。
Falcon4everへ、XHTML validationについていちいち悩ませてくれて・・・
ramaへ、解説部分で手伝ってくれてありがとう。

著者:Bositman.
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